「学童保育」は、昼間保護者がいなくなる共働きの家庭や母子家庭の小学1年生~6年生までの子どもに向けた、子育て支援(保育サービス)です。
そして学童保育のために子どもたちの入所施設として提供される場所は、「放課後児童クラブ」と呼ばれます。
ちなみに国(厚生労働省)は、学童保育のことを「放課後児童クラブ」と呼んでいます(学童保育が必要な児童については「放課後児童」と呼んでいます)。
しかし、放課後児童クラブは、「学童クラブ」「児童クラブ」「児童育成会」「子どもクラブ」「児童ホーム」「ひまわりクラブ」など、呼び名は自治体や地域によって異なりますので注意しましょう。
それ以前から子どもの預かり所などは各地にありましたが、1998年4月から学童保育は法制化され、現在は児童福祉法と社会福祉事業法にもとづく事業となっています。
平成27年4月から本格的にスタートした「子ども・子育て支援新制度」において、その受け入れが小学6年生まで拡充されました。
昼間は保護者のいない小学校低学年の子どもたちは、学校の授業が終わると、学童保育の施設に帰ってきてみんなで遊んだり、またクラブによってはいろいろな行事が企画されたりします。
放課後や学校休業日の集団生活や遊びの場を提供することによって、子どもたちの生活を守ると同時に、保護者が帰宅するまでのあいだ安心して生活が送ることができるようにするのが、「学童保育」の目的です。
またそれによって、親も仕事を続け生計をたてることができることから、学童保育には親の働く権利と家族の生活を守るという側面もあるわけです。
平成25年現在、全国の放課後児童クラブの施設数は21,000ヵ所強、登録児童数は90万人弱となっています。
運営主体は市町村の他に、社会福祉法人やNPO法人となっています。施設は小学校の敷地内や保育園・幼稚園、社会福祉法人などに設置されることが多いようです。なお通常クラブにおいては、数千円~一万円前後の月会費が必要になります。
なお、国の補助は放課後児童数が10名以上からとなっていますが、10名に達しない小規模の放課後児童クラブも多くあります。
その一方、共働きの世帯が集中する地域などでは、ひとつのクラブに収まりきれないくらいの人数の子どもたちが集中するケースもあり、指導員の目が行き届かない、財政難のためメニューの充実がはかれない、などの問題がでているようです。