「病児保育」「病後児保育」~対応できる施設 でも記しましたが、頼れる人もいない共働きの家庭で、子どもが急な発熱などで保育園を休んだ場合、真っ先に利用を考えるのは、通常は「ベビーシッター」になるはずです。
ベビーシッターは、一時間あたりの平均的料金の相場は約1,700円(早朝・夜間は2,000円程度)です(交通費などは実費)。多くのベビーシッター会社が「最低利用時間」を設定している点にも、ご注意ください。
一般的に人件費の高い都心部ほど、料金相場が高くなる傾向にあります。ベビーシッター会社によって異なりますが、会員制度を敷いている会社も多く、別途数万円程度の入会金や年会費がかかってくる場合もあります。
数多くあるベビーシッター会社の中から、利用しやすく希望にあったところを選ぶことは、それほど簡単なことではありません。
ベビーシッターには公的な資格が必要とされないため、選ぶ際は注意が必要です。また会社に特に問題が無さそうでも、子どもとベビーシッターとの相性もあることでしょう。
ベビーシッターなどを利用するときの留意点(厚生労働省)
【PDF】ベビーシッター利用ガイド(社団法人 全国ベビーシッター協会)
できれば普段から万一の事態に備え、いくつかのベビーシッター会社をチョイスしておいて、必要な問い合わせなどもしておくようにしたいものです。
できれば子どもが病気でない普通の状態のときに実際に利用してみて、2~3社のめぼしい候補先を、手もとにリストアップしておきたいものです。
このような事前準備をしておくと、子どもがいざ病気となったときに、大いに役に立つことでしょう。
ベビーシッターが子どもが病気のときに預かってくれるかどうかは大きな関心事ですが、そのときの状況と会社の方針によるものの、病後児(病気からの回復期)であるならば預かってくれるところは多いようです。
ただし病後児保育の場合には、追加料金を加算してくる会社もあります。
可能ならば、ベビーシッターさんが看護師など有資格者かどうか、また病後児に対する経験はどれくらいあるかなどについても、預けるときに確認しておくと安心でしょう。
あとは万一の備えの話となりますが、利用しようとするベビーシッター会社が「賠償責任保険」に加入しているかどうかも、忘れずに確認しておきたいものです。
ベビーシッターの利用を考えるときの選択肢としては、公益社団法人 全国保育サービス協会の加盟会社を先に検討するほうが安心です。
全国に約100の加盟事業者があり、同協会が一定の研修終了後に認定する「認定ベビーシッター」の有資格者は約17,000人います。
以下から、お住まいの地域の近くにある会社を確認しておきましょう。
全国保育サービス協会 加盟保育施設リスト
・ベビーシッター派遣事業 割引券
一定の手続きを経て、ベビーシッターサービスの利用1日につき1,700円の割引が受けられる「ベビーシッター育児支援割引券」の発行を受けることができ、ベビーシッターを利用するときに渡すことで、利用料金の割引が受けられます。
一定の給与収入以下(平成26年の給与収入が960万円未満)の方が対象で、1日(回)につき一家庭1枚、年度内に4枚まで使用できます。
ベビーシッター派遣事業割引券(全国保育サービス協会)
割引券等取扱事業者一覧[平成27年6月以降](全国保育サービス協会)
利用にあたっては、勤務先の会社があらかじめ「公益社団法人全国保育サービス協会」の使用承認を受け、その後会社に利用の旨を伝えて、割引券を交付してもらう必要があります。
ちなみに東京都なら杉並区・渋谷区・足立区など、ベビーシッター利用料金の助成制度を独自に設けている自治体もあります。お住まいの自治体にあらかじめ、制度の有無を問い合わせておきましょう。
病児・病後児保育のベビーシッター利用料を補助(千代田区)