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認定こども園~利用のメリットと問題点

認定こども園」は、幼稚園と保育所の両方を一体化した施設です。

就学前の子どもに教育と保育を一体的に提供し、地域の実情に応じた子育て支援を行ないます。


認定こども園(内閣府 子ども・子育て本部)
【PDF】子ども・子育て支援新制度 なるほどBOOK(平成26年9月改訂版)


認定こども園は誰でも利用でき、保護者が働いている・いないが問われない点が特長となっています。

これまで就学前の子どもに用意されていた「幼稚園(3~5歳対象)」と「保育所(0~5歳対象)」は、監督する官庁や基準が異なった別々のシステムとして併存してきました。

しかし「同じ歳の子どもは、同じ保育・教育が受けられるべき」との批判も強くあって、かねてから「幼保一元化」が求められてきました。

その流れを受けて、幼稚園・保育園以外の「第3の選択肢」として、2006年に国が制度化したのが、0~5歳児を対象としたこの「認定こども園」です。

 

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したがって、これまでの幼稚園や保育園が「認定こども園」になるケースもあれば、そのどちらでもない教育・保育施設がなるケース(地方裁量型)もあるわけです。

また、幼稚園や保育所は必ず認定こども園になる義務があるわけではなく、あくまで幼稚園や保育所の運営者が、申請によって施設のあり方を主体的に決めることになっています。


認定こども園には、「幼保連携型」「幼稚園型」「保育所型」「地方裁量型」の4種類があります。

平成27(2015)年4月現在、認定こども園は全国で2,836件で、内訳としては公立施設が554件、私立の施設が2,282件となっています。


「認定こども園」は「保育時間が柔軟に選べること」「親が働いていることの有無を問わずに利用できること」のメリットが大きいことから、制度ができて以来保護者から好意的に受け入れられてきました。

平成27(2015)年から本格的にスタートした「子ども・子育て支援新制度」では、「幼保連携型」の創設など、「認定こども園」の改善がはかられることになりました。


施設の利用を希望する保護者はまず、以下の3つの区分に基づく申請を行なって、利用先について市区町村の認定をとる必要があります。

1号認定:「満3歳以上」で、幼稚園での教育を希望 → 利用先は認定こども園(幼稚園型)や幼稚園
2号認定:「満3歳以上」で、保育所等での保育を希望 → 利用先は認定こども園(保育所型)や保育所
3号認定:「満3歳未満」で、保育所等での保育を希望 → 利用先は認定こども園(保育所型)・保育所・地域型保育(保育ママ・小規模保育など)


1号認定においては園に直接申込んで、OKならば内定した園を通じて市区町村から認定証が交付され、利用施設と契約をします。

2号・3号認定では、まず市町村に認定申請を行い、市町村が認定証を交付し、市区町村が園との利用調整を行なった上で、決定後に利用施設との契約をします。

子どもが3歳以上で、保育所と幼稚園のどちらにするかすぐに決められない状況の時は、1号認定と2号認定を併願して後から変更することもできます。


ちなみに利用料は、国が定める基準を上限として、市区町村が地域の実情と保護者の所得に応じて定めることになっています。お住まいの市区町村の子育て支援担当窓口で、確認してみましょう。


国は増え続ける「待機児童」の解消を目指し、子育て支援を総合的に提供できる施設として、「認定こども園」のさらなる拡充をめざしています。


しかし国が施設に支払う補助金の仕組みも変更したことによって、結果的に減収となることから保育料を値上げしたり、あるいは認定こども園になるのを止める幼稚園も出てくるなどの問題点も生じています。

認定こども園が今後一本調子で普及していくかどうかは、これからの推移を注視する必要がありそうです。

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