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子育て支援、企業の取り組みの現状とその問題点。

国が「次世代育成支援対策推進法」にもとづき推進している「子育てサポート企業」制度をご存じでしょうか。

この「子育てサポート企業」の認定を受けたい企業は、育児支援のための「行動計画」を策定して労働局へ届け出るなど、一定の条件をクリアする必要があります。

子育てサポート企業」の認定を受けると、「認定マーク」を企業求人広告や商品などにつけることができます。


よって、このマークを取得している企業は、子育て支援への取り組みを経営上積極的に行っている企業であると判断されるため、「社員に優しい会社」としての自社PR効果も高まるわけです。

ちなみに認定企業数は、全国で545社(2008年6月末現在)にのぼります。

なお都道府県別の認定企業は、以下に一覧が掲載されています。

基準適合一般事業主認定企業名都道府県別一覧 (厚生労働省)


子育て支援に積極的な企業が増えてきている背景には、人材確保が難しくなるなか、出産・育児のために専門能力・技術をもった社員に中途退職された場合に企業としての中長期的損失が大きい、と判断する企業が増えてきていることがあります。

地方自治体も、ホームページなどで「子育てサポート企業」の認定を受けた企業名のPRにつとめるなど、側面的なサポートを行うことが多いようです。


もちろん「子育てサポート企業」の認証は得ていなくても、独自の子育て支援制度を設けている企業もあります。

たとえば、社員が妊娠した場合に内勤業務のみへと配置換えをしたり、育児期間中は勤務形態をフレックス制度へ切り替える企業などもあります。

さらに男性の育児休暇を有給休暇扱いとすることで、男性の休暇取得を奨励する制度などを設ける企業なども存在します。

一部の大手企業などでは、自社内に保育所・託児所などの施設を設けるところもあるようです。

しかし、都心部のオフィスに保育所を設けられても、肝心の子どもを出勤時の満員電車に乗せて連れて行くことができないために、施設の利用頻度が高まらない...などの問題が生じている、などという話も聞こえてきます。

たとえ体力のある大企業の子育て支援策であっても、必ずしも充実した福利厚生につながっているわけではないようです。


さて、働く側の目線で見ると、社員の子育て支援に理解を示す企業が増えてきているその流れ自体は歓迎するものの、現在ではまだそのような企業の絶対数は、全国的にも圧倒的に少ない状況です。

そのような企業に勤めている社員でもなければ直接的な恩恵を受けられない、結局は他人事...ととらえている方も多いのが、残念ながら現状でしょう。

とりわけ地方においては、業績悪化に苦しむなかで社員の子育てに対する支援意識が乏しい企業が多数を占めており、「子育てサポート企業」の認定社数は片手で数える程度...という県も、目につきます。


子育てサポート企業」の認定が実際に子育て支援に結び付いているかどうかを行政がチェックするシステムも、現状では存在しません。

また、あくまで企業からの申請にもとづく待ちのスタイルであり、県内で多数を占める中小企業に制度導入を促すなんらかのインセンティブを与える...といった取り組みも行われていないようです。

行政は企業に対する子育て支援の全般的な啓蒙活動に、もっと力をいれて取り組んでほしいものです。

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